おはようございます。坂本です。
今日は「潜在顧客は江戸の衆、百万人」というテーマでお話ししたいと思います。
この話は、
✔ 自分のつくったものをもっと多くの人に届けたいと思っている人
✔ 人とのつながりのなかで、新しい価値を生み出したい人
にとって、何かヒントになればと思います。
先月、江戸時代の出版プロデューサー「蔦屋重三郎(つたや じゅうざぶろう)」の展覧会を見に行ってきました。
とにかくすごい混んでいました。
彼の名前を初めて聞いた方もいるかもしれませんが、
世界的に知られる浮世絵師・喜多川 歌麿(きたがわ うたまろ)、東洲斎 写楽(とうしゅうさい しゃらく)を世に出した張本人です。
今、NHKの大河ドラマ『べらぼう』でも話題になっているので、耳にしたことがある方もいるかもしれませんね。
蔦屋重三郎は、今でいう「プロデューサー」「編集者」「メディアクリエイター」のような存在でした。
江戸の文化を知り尽くし、「江戸の人たちは、次に何を面白がるだろう?」と常に考えていたそうです。
それを想像しながら、さまざまな分野の才能を掛け合わせ、まるで今で言う“メディアミックス”のような展開をしていきました。
そして、彼のすごさは「人の気持ちをよく見ていた」ところにもあります。
職人たちの仕事場に自分の足で通い、直接声をかけ、ねぎらい、応援する。
「よくやってくれているね」「ここ、もう少し工夫できそうだね」と、目線を合わせて関わっていたそうです。
そうやって信頼関係を築いていくなかで、自然と“本気のチーム”ができていったんですね。
展覧会を見ながら、「この人は、ただの商売人じゃなかったんだな」と強く感じました。
人と人を結びつけ、文化と文化をつなぎ、そこから新しいものを生み出していく。
今でこそ「プロデューサー」という言葉がありますが、
“ブランドをつくる”という意味では、まさにその原点を生きていた人だったと思います。
僕たちも何かをつくるとき、「もっと広げたい」と願う気持ちはあると思います。
でも、ただ広げるだけではダメで、目の前にいる人の気持ちを想像してみること。
そして、その先にいる“まだ出会っていない人”にも、届くように願ってみること。
蔦屋重三郎のように、誰かの「面白い」に真剣に向き合う姿勢が、
やがては百万人に届くような、深くてあたたかい仕事につながっていくんじゃないかと感じています。
今日の話をまとめると…
✔ 蔦屋重三郎は「面白さ」で江戸の人々をつないだ出版プロデューサー
✔ まだ出会っていない人たちに届くよう、工夫と想像力を大切にしていた
✔ 相手の気持ちを想像し、人を大切にするからこそ、面白いものは広がっていく
✔ ブランドとは「人が集まる関係性」の中から生まれてくるもの
改めて、蔦重のように、目の前の人の気持ちに耳を傾けることから始めようと感じました。
そこから、思いがけない広がりが生まれるかもしれません。
本日の話が、なにかの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。