下町生まれ、下町育ちの4人組から構成される「虎んすペアレンシー」。東京は、きっといつの間にか「第二のふるさと」になるような場所で、ほとんどの方が愛着などないだろう。でも、東京生まれ、東京育ちの彼らにしては、紛れもなく「ふるさとは東京」なのだ。坂本は彼らと出会って、東京がより好きになった。
くるりと出会ったのは中学生の時だった。たまたま、テレビから流れた「ばらの花」を聴いて、一定のテンポで流れるシンセの音と、空気感のある声、おしゃれだなと思った。くるりの音楽は、少しだけ「弱い主人公」で、等身大の歌詞なのに、ことばひとつひとつに発見がある。たとえば「最終バス乗り過ごして もう君に会えない」は「ばらの花」の歌詞の一部だが、ここで「最終電車」ではなく「最終バス」なのは、京都特有の移動手段だからで、他の楽曲を聴いていても、細かなところに京都の匂いがするのがまたいい。
ミスチルの楽曲にはたくさん救われてきました。大人になって改めて聴いてみると、また違った印象なのも面白い。たとえば「Tomorrow never knows」の「今より前に進むためには争いを避けて通れない」は、学生の時に聴いていた時はまったくピンとはこなかったが、この楽曲は2番から本気出していることに大人になってから気づきます。特に仕事をしていて、もうダメだと思った時に「蘇生」「ランニングハイ」を聴いて、まだやれると奮起させてきた。
ナンバーガールを知ったのは、彼らが解散をしてからだった(現在は再結成し、ライブ活動をしている)。CDジャケット、ミュージックビデオ、ホームページ、録音方法、歌詞、ライブパフォーマンス、どれをとってもナンバーガールらしく、このらしさ=ブランディングの重要性を彼らから学びました。
知的で、カッコよくて、言葉の持つ力を信じさせられたグループ。ヒップホップはその見た目と反し、ハイレベルな技術が求められる。「ONCE AGAIN」の「決して立てるな己にその中指を」も、「Future Is Born」の「そして未来は今さ 今が未来」だって、日本語ラップの良さは、語りかけられたり、訴えられているようで、自問自答できるきっかけになるのだ。